「将来なりたいものが分からない」
というお子さんはいませんか?
あなたは消費者(Consumer)?
それとも生産者(Producer)?

現代の子どもたちは、ひと昔前より1日に触れられる情報の量が、何十倍にも増えています。最近の10年間の「集合知(人類がネットワークから集めた知識のこと)」は、今までの人類の歴史で学んだ知識よりも多い、という研究結果もあります。しかし、日常生活の中で「氾濫している膨大な情報」に埋もれてしまうと、人は取捨選択ができなくなります。

考えてみてください。テレビを買いに電器屋に行ったとしましょう。

良い製品を10台提示されただけで、もう人は選べません。どんなに説明されても選択することがとても困難になってしまうのです。ですから、一流の営業マンは10台も提示しませんよね。選ぶとしたら有効な選択肢はせいぜい3台です。

子どもたちは、スマホやゲームなどで「情報を消費することだけ」に留まっている、という日常に陥りやすいのです。こうなると周囲に対してとても受け身になり、人は思考をしなくなります。テレビやスマホを点けて、何も考えず何時間も眺めている、という状態が一番分かりやすいでしょう。人生を消費に終始して生きる人間を「消費者(Consumer)」と呼ぶことにしましょう。これとは対極的に、自ら切り拓き仕事を創れる人材を「生産者(Producer)」と呼ぶことにしましょう。

弊社のm.PIMEが掲げている目標は、子どもたちが「生産者(Producer)」になる道筋を教示することです。

未来を生きる子供たちのために。 「量」「パターン記憶」「精神論」ではなく、
「質」すなわち「認識」→「解析」→「行動」
そして正しい方向に導く「子どもに寄り添う指導者」が必要です!

「学び」を深めるためには、まず「行動」を考えよう、改善しよう、という考えが世の中に溢れていますが、実はこれは早計です。物事には順番があります。教育科学研究社(以下、弊社)では「認識」という第1段階、「解析」という第2段階を経て初めて第3段階「行動」が意味を持つと、位置づけています。

「認識」は軽く考えられがちなのですが、「自己を確かに認識する」ことと「学習の対象を確かに認識する」ことの2つがあります。ふだん、人間は自らの顔を見ることができませんよね。1日の中で自分の顔を意識する時間は、鏡を見る時間ぐらいでとても少ないです。「顔」という外見ですら、こうなのです。まして自分の頭の中を認識するのはとても難しいことなのです。「自分はどういう人間なのか?」という問いに答えられる人は少ないでしょう。一方で、他人を認識することは比較的容易いのです。なぜなら、行動を客観的に見ることができるからです。一流のスポーツ選手は、自分の体のフォームを録画した映像を繰り返し見ることで、認識を深め、解析を経て、行動を改善しています。

教育は激変している!
数学・国語・英語・理科などの教科学習だけでない、
新しい学習の手法を模索することが必要です。

「数学で計算ミスが多い」「文章が読み取れず、立式ができない」「作文が書けない」

これらは論理的な思考練習に慣れていないことが原因です。教科に苦手意識を持った状態でずっと向き合うのは人間誰でも苦痛を伴います。しかし、数学や国語の問題集をやらないと論理的な思考は身に付かないのでしょうか?いいえ、紙と鉛筆の学習に終始してしまうのは、必ずしもベストだとは限りません。向き合い方を変えてみましょう。

そこで近年特に話題に挙げられるのが「プログラミング教育」です。これは問題解決の1つの手段と位置づけるべきだと考えます。数学的な考え方・文章の論理展開力は、プログラミングの中で身に付けることができるのです。

「プログラミング」という
「なんかよく分からない教科が増えた」と
思っていませんか?
プログラミングを行う上での思考のプロセスは、
従来の英語・数学・国語・理科などの教科学習に必要不可欠なものなのです

たとえば、

「あなたは、子ども会でキャンプの料理の材料を買う担当になりました。これから買いに行くお店ではジャガイモは、1個300gで100円です。また、ニンジンは、1個110gで230円です。あなたは、ジャガイモとニンジン、合わせてできるだけ多くの数を買いたいと思っています。ただし、こども会から支給されるお金と買い物に使う自転車には次の条件があります。

     ・自転車には載せられるのは5000gまでです。

     ・持っているお金は、8000円です。

この条件の下で、ジャガイモとニンジンの個数の合計が一番多い買い方は、ジャガイモ何個とニンジン何個でしょうか?」

この問題は、線形計画法と呼ばれる高校数学の解法で解くことができますが、一番思いつきやすい解法は、いろいろ個数を変えてみて個数の合計が一番多くなる場合を見つけ出す、という手法です。小学生でもできる作業ですが、人間がやるのは時間がかかり大変です。しかし、コンピュータであれば瞬時に調べ上げることができます。すなわち、数学的な問題に対して「プログラミング」という糸口で解決しようという取組みです。

数学や理科で「なぜそんな解法が思いつくのか?(自分は思いつかないのに)」と思ったことがある。英語や国語で自分で答を書いても「何となく」感が拭えない。

これは、問題解決プロセスにおいて「解決方法」にばかり目が行きがちな思考の結果です。このような場合は、向き合う対象を変えてみましょう。実は「何が謎なのか?」が分かっていない、ということがとても多いのです。とにかく「謎」をきちんと認識することが大切です。

それがプログラミング講座と、
どう繋がるの??

上の思考プロセスを「プログラミング教育」で例えると,

「帰宅が不規則なお父さんがいつ帰ってくるか知りたいな。最寄り駅に着いた時にスピーカーが鳴ればご飯を温めるタイミングがわかるのに。」

この問題に向き合う時、

「お父さんが最寄り駅に着いた、ということがどうすれば分かるんだろう?」や

「スピーカーが勝手に鳴るようにするにはどうすればいいんだろう?」というように

様々な「謎」が認知できます。そこから自然と試行錯誤ができるようになります。

プログラミングを通じてアルゴリズムを考えることは数理的な考え方、論理的な思考力を養えるとても良質の教材です。

情報活用能力は今や「国民的素養」

小学校は2020年度学習指導要領が新しくなりました。これに続いて、2021年度中学校で、2022年度高等学校で学習指導要領が改訂されます。

新学習指導要領の「情報科」の大きな方向性を一言で言えば、「文系/理系の進路を問わず、情報活用能力を国民的素養として身につけさせること」です。

具体的な改訂内容として、高等学校の情報科は現在の「社会と情報」「情報の科学」2科目から、「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」2科目へ再編されます。

【現行の学習指導要領】

  • 社会と情報(プログラミングを含まない)
  • 情報の科学(プログラミングを含む)

いずれか1科目(2 単位)を選択必履修

【新学習指導要領】

  • 情報Ⅰ(プログラミングを含む。共通必履修)
  • 情報Ⅱ(より高度な内容を含む。選択科目)

交通手段にたとえてみましょう。今の時代「電車は切符の買い方や乗り方が複雑で嫌いだから、通勤も出張もすべて徒歩で行く」という方はいないですよね。ところがプログラミングに関していえば、「パソコンは嫌いだから、使いたくない」という方は少なくないのです。プログラミングを使う/使わないの差は、電車/徒歩以上であるにもかかわらず、です。

しかも、現行の「情報科」では、約80%の生徒がプログラミングを含まない「社会と情報」を選択しており、プログラミングを含む「情報の科学」選択者は約20%にとどまっているのです。

これからの10年を考えると、80%の生徒がプログラミングに触れないのは時代に則していないだろうということで、すべての生徒が文理選択にかかわらずプログラミングに触れるよう、共通の必修科目として「情報Ⅰ」が設けられました。

ただ、必修である「情報Ⅰ」だけで社会を支えている技術をすべてカバーできるか? と言われれば難しいのが正直なところですし、意欲ある生徒の要望に応えきれない可能性もあります。そこで、より高度な内容を求める生徒に向けて選択科目「情報Ⅱ」が設けられた、という経緯です。

「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の具体的な内容の違い。

日常に即した例ですと、「情報Ⅰ」の想定は「スマートスピーカーをプログラミングして使いこなす」ような事例が考えられるでしょうか。

何かやりたいこと(目的)があって、それを実現するための適切なツールを選択し、プログラミングをする、という想定です。

「情報Ⅱ」は、情報システム自体を設計できるレベルを想定しています。

たとえば「離れて暮らしているおじいさん、おばあさんの様子を見守りたい」という目的に合わせ、IoTデバイスを配置し、制御し、データを集め、AI等を利用して危険な状況を判断させる。場合によってはメールやアプリに通知を飛ばす、と。システム全体を設計し、運用するイメージです。

かなりレベルが高いですね。正直な話、本当に実施できるのか、などの懸念は否めませんが、IT後進国である日本の将来を考えると、あまり悠長に構えていられないのです。

大学入試が変わる目的 知的立国でしか日本の生き残る術はありません。
そのための教育改革の一環であり
プログラミング教育も同様の目標なのです。

今の時代、「情報活用能力は必要だと思いますか?」と問われて「No」と言う方はなかなかいないでしょう。それは大学も同じで、入学生にある一定の情報活用能力を求めているはずです。既にメディア各社が報じている通り、2024年度(2025年に実施)以降の大学入試に「情報」を新設する案が大学入試センターから出されました。今年度中に最終案がまとまる見込みです。この素案では、もともと検討に上がっていた「大学入試のCBT化(コンピュータを使った実施)」が見送られ、ペーパーベース(従来通りのマークシート方式)で実施される方向性が示されました。

2024年度から「大学入学共通テスト」の教科に「情報」が新設される可能性がある、と言われていますが、実は、今年1月に実施された「大学入学共通テスト」や旧「大学入試センター試験」にも、既に「情報関係基礎」という科目で出題されているのです。

これをご覧になってどう思いましたかか?大人でもこれできますか?

実際、高校生にここまでの水準を要求しているのです。

「ちゃんと読めば分かるよ。」や「ただの知能クイズだ。」などの言葉で、簡単に済ませられるものではありません。

m.PIMEでできること

プログラミング教育を通じて、21世紀を担う子供たちに次の『3つの思考力』を訓練します。

『創造力』 AIに代えがたいオリジナルな発想力
『批判的な思考力』 根気強くエラーを検証し、修正を加え未知の世界に踏み出す力
『意思決定力』 自らの進むべき道を自ら決定できる力

子ども期の柔軟な発想を持っているうちに、新しい学びをm.PIMEで体験してみませんか?

プログラミングを通じて学ぶ「思考の方法」- m.PIMEのご紹介

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